電子ピアノを使ってできることとできないことを事前に知っておこう!

公開日:2023/10/15  最終更新日:2023/09/05


家でピアノを練習する場合、多くの方は電子ピアノを使用しています。電子ピアノでできることとできないことをあらかじめ知っておくと、電子ピアノならではの悪い癖を付けずに上達することができるでしょう。そこで本記事では、電子ピアノでできることとできないことを紹介します。電子ピアノの購入を検討している方はご一読ください。

電子ピアノでできること

ここでは電子ピアノでできることを紹介します。本物のピアノではできないことができるので、ここで確認しておきましょう。

譜読み

曲を弾くうえで、最初に行うのが譜読みです。楽譜でリズムや調を確認し、ピアノで音を鳴らしながら指に落とし込んでいきます。多くの電子ピアノには88鍵盤あり、よほど高難易度の曲を練習しない限り、音域が足りず曲が弾けないことはないでしょう。

ただし、その先の「表現」を練習する場合には、上級者になればなるほど物足りなさを感じるかもしれません。

スピーカーとして利用

近年発売されている電子ピアノには、Bluetoothとスピーカーが搭載されているものが多いです。そのため、携帯と電子ピアノを無線接続し、電子ピアノにスピーカーを利用して音源を再生できます。好きなミュージシャンの楽曲を流してスピーカー代わりに使うものよいですし、練習曲を流しながら一緒に曲を練習するといった使い方もできるでしょう。

携帯アプリと連携する

近年、大手メーカーから販売されている電子ピアノには、専用の携帯アプリがついていることがほとんどです。携帯アプリでは、イコライザー機能やメトロノーム、楽譜表示機能などを使用することができます。

録音

現在の電子ピアノには録音機能が内蔵されているものが多いです。「自分がどのように曲を弾いているか」客観的に判断するにはやはり録音が最適でしょう。どんな楽器を練習していても、録音して自分の耳で自分の音を把握することは上達につながります。電子ピアノなら、環境音を気にすることなく、自分の弾いたそのままの音をデータとして残せるでしょう。

楽譜・楽曲制作

電子ピアノで「MIDI情報の送信」が可能ならば、電子楽譜の作成ができます。鍵盤で弾いた音が自動的に譜面に書き上げられるため、手書きよりも簡単に楽譜制作ができるでしょう。

また、DAWというソフトを使えば、楽曲制作も可能です。ただし、楽譜や楽曲制作はほかのソフトとの兼ね合いがあるため、電子ピアノを購入する前に必ずソフトとの互換性を確かめるようにして下さい。

電子ピアノでできないこと

ここからは電子ピアノではできないことを紹介します。やはり本物のピアノでないとできないこともあるので、発表会やオーディションが近い方、プロを目指している方などはグランドピアノに触れる機会を作ったほうがよいでしょう。

指の筋力を鍛えること

まず電子ピアノでできないこととして「指の力を鍛えること」です。もちろんグランドピアノやアップライトピアノのような打鍵感に近付けるよう電子ピアノには技術が施されていますが、やはり本物と同じとはいきません。

そのため、鍵盤がグランドピアノやアップライトピアノに比べて軽く、ピアノを弾くために必要な指の力が鍛えられないのが電子ピアノのデメリットです。

打鍵感で音の減衰を調整すること

音の強弱や減衰感を指で覚えることも電子ピアノでは難しいです。やはりこれも電子ピアノと本物のピアノの構造の違いからくるものなので仕方ないでしょう。ピアノ本来の表現を身に付けたい場合には、本物のピアノに触れて練習することが必要です。

電子ピアノでできないことの解消方法

「電子ピアノでできないことがあったから仕方がない」と諦めてしまってはもったいないでしょう。先述したように、電子ピアノで指が鍛えられないというなら、鍛えればいいだけです。ここからは指の筋トレ方法を紹介します。

指の開閉エクササイズ

手の左右差を整えたいときに行うのが、開閉エクササイズです。エクササイズのやり方は以下の通りです。

1.腕を地面と平行に伸ばす
2.手をグーにして力を込め5秒キープ
3.次に素早く手を開き、力を込めて5秒キープ
4.力を抜くリラックス
5.1~4を繰り返す

回数としては、できる限りやるのが理想です。日々の積み重ねでどんどん回数を増やしていきましょう。

指の綱引き

このトレーニングは指を少し曲げて、指同士を引っ掛け、引っ張り合うトレーニングです。指を曲げておく力を養うことができるので、長時間の演奏や長い指回しを行うのが苦手な方におすすめです。「指を引っかけ5秒間引っ張りあったらリラックス」を繰り返してトレーニングを行いましょう。

本物のピアノに触れたいときの解消法

本物のピアノを弾きたいという方は、ピアノがあるスタジオを借りたり、レッスンに通ったりするのがおすすめです。高級な電子ピアノを購入するという方法もありますが、やはり本物に勝るものはありません。電子ピアノで物足りなくなったときは、検討するとよいでしょう。

まとめ

今回は電子ピアノでできることとできないことを分けて紹介しました。電子ピアノは原理上電気の力で音を出すため、指の力が鍛えられないことがデメリットです。意識的に指を使う練習を行い、生のピアノを弾いた時に表現の幅が狭くならないように心がけましょう。日々の練習のなかに指のトレーニングを入れてみるのもよいかもしれません。

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