電子ピアノ購入でよくある失敗とは?買って後悔しないための注意点

公開日:2025/07/15  

電子ピアノ 失敗

「自宅で気軽にピアノを楽しみたい」と思ったとき、電子ピアノはとても便利な選択肢です。しかし、購入後に「思っていたのと違う」「失敗だった」と後悔する人も少なくありません。今回は、電子ピアノを選ぶときにありがちな失敗例と、買う前にチェックしておきたいポイントについて解説します。

見た目や価格だけで選んでしまう失敗

電子ピアノを購入するとき、多くの人がまず注目するのが価格やデザインです。「見た目がスタイリッシュだった」「手ごろな価格だったから」という理由で即決するケースも多くありますが、実はここに落とし穴があります。見た目や価格だけで選んでしまうと、演奏してみたときにタッチや音に満足できないことがあります。

たとえば、鍵盤が軽すぎたり、スピーカーの音がこもっていたりすると「思ったより弾きごたえがない」「練習のモチベーションが続かない」と感じてしまうでしょう。また、机のようにコンパクトに見えるモデルは一見便利そうですが、鍵盤数が少なかったり、ペダルが付属していなかったりすることもあります。

本格的な練習をしたい方や、将来的にピアノ教室に通うことを考えている場合は、最低でも88鍵・ペダル付きのモデルを選ぶことが望ましいです。そして、量販店などで展示されているモデルは、実際に家に置いたときの音の響きやタッチの感触が異なることもあります。

店舗では音がよく聞こえたのに、自宅ではスピーカーの力不足を感じることもあります。できれば自宅の部屋の広さや構造も踏まえてモデルを選ぶと、後悔する可能性を減らせるでしょう。

最初に予算や見た目を重視したくなる気持ちはよくわかりますが「何のためにピアノを買うのか」を一度整理してから選ぶことが大切です。見た目よりも、使いやすさや弾きやすさを重視することで、長く愛用できる一台に出会える確率がぐっと高まります。

機能を理解せずに購入してしまう失敗

電子ピアノには、多くの便利な機能が搭載されています。録音機能、メトロノーム、Bluetooth接続、リズム機能などの多彩なオプションがある一方で、それらを活かしきれないまま使わなくなってしまうケースもあります。

とくに初心者に多いのが「なんとなく高機能モデルを選んだものの、使いこなせずに宝の持ちぐされになった」という失敗です。反対に、必要な機能がないモデルを選んでしまい「やっぱりもう少し上位モデルにしておけばよかった」と感じることもあります。

たとえば、ヘッドホン端子が一つしかなく、親子や講師と一緒に聴くことができなかったり、Bluetoothが非対応でスマホアプリと連携できなかったりすると、あとから不便に感じる場面が出てくることがあります。

また、電子ピアノはアップデートなどで改善される機能がある一方で、旧型モデルはアプリとの連携ができないこともあります。店頭で「安くなっているから」と旧モデルを購入したものの、後日サポートやアプリ非対応に困るというケースもあるので注意が必要です。

一番大事なのは「自分にとって必要な機能は何か」をはっきりさせることです。たとえば「子どもが使う」「趣味で夜だけ弾きたい」「録音して練習を見直したい」など、目的に合った機能を絞って探すことが求められます。そうすることで、無駄な機能に振り回されず、自分に合った一台が見つかりやすくなります。

機能の充実度=満足度ではありません。必要な機能がしっかり備わっていれば、シンプルなモデルでも十分満足のいく演奏が楽しめます。

設置環境やライフスタイルに合っていなかった失敗

「実際に家に置いてみたら思ったより大きかった」「音が響きすぎて使えなかった」といった、環境とのミスマッチによる失敗も多いです。「店頭で見たときにはそれほど大きく感じなかったのに、自宅の部屋に置いたら圧迫感が出てしまった」というのはよくある話です。

とくに、電子ピアノの中には家具のようにしっかりした造りのものもあり、奥行きや高さがあると生活動線をふさいでしまうこともあります。また、ペダル部分のスペースを確保しないと、弾きにくくなる原因にもなります。

さらに、音の響きも注意が必要です。電子ピアノは音量調節ができるとはいえ、スピーカーの性能が高いモデルでは想像以上に響くことがあります。夜間や集合住宅での使用を考えている場合は、ヘッドホン端子や音量調整機能が使いやすいか確認しておくと安心です。

また、家庭内で誰が使うか、どれくらいの頻度で使うかによっても選ぶモデルは変わります。子どもが使うなら鍵盤の重さが適しているかどうか、大人の趣味なら音質やタッチ感がどこまで求められるかを考える必要があります。

一見便利に見える折りたたみ式の電子ピアノも、演奏感や安定性に欠けることがあります。軽くて持ち運びやすい反面、タッチ感や鍵盤のサイズが異なると、将来的にアコースティックピアノへ移行したときに違和感が出る可能性が高いです。

電子ピアノは、単なる家電ではなく、生活の中で使い続ける「楽器」です。自宅の環境やライフスタイルとしっかり照らし合わせたうえで選ぶことで、後悔のない買い物になります。

まとめ

電子ピアノは、見た目や価格だけで判断すると失敗しやすいアイテムです。鍵盤の重さ、音の響き、機能の使いやすさ、設置する部屋との相性まで見落とさずに選ぶことが、満足できる買い物につながります。よくある失敗の多くは「ちゃんと試さなかった」「使う人のことを想像していなかった」「家の環境を考えていなかった」といった、ちょっとした確認不足から生まれています。実際に使う場面を思い浮かべながら、自分にとって必要な条件をしっかり洗い出しておくことが大切です。まずは「誰が、どこで、どんな目的で使うのか」を明確にしてから選びましょう。時間をかけて比較し、必要な機能やサイズ、タッチ感を確かめれば、きっとあなたの音楽生活にぴったりの一台に出会えるはずです。

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